潜水士

2018年(平成30年)7月~12月の潜水士試験の過去問の解説

2018年の過去問を解いて潜水士試験一発合格を目指そう!!

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潜水業務

問1 浮力に関し、誤っているものは次のうちどれか。
(1)水中にある物体が、水から受ける上向きの力を浮力という。
(2)水中に物体があり、この物体の質量が、この物体と同体積の水の質量と同じ場合は、中性浮力の状態となる。
(3)海水は淡水よりも密度がわずかに大きいので、作用する浮力もわずかに大きい。
(4)圧縮性のない物体は水深によって浮力は変化しないが、圧縮性のある物体は水深が深くなるほど浮力は小さくなる。
(5)同じ体積の物体であっても、重心の低い形の物体は、重心の高い形の物体よりも浮力が大きい。

浮力は物体の体積により決まるため、重心の位置には影響されません。
答えは(5)


問2 下の図のように、質量50gのおもりを糸でつるした、質量10g、断面積4㎠、長さ30㎝の細長い円柱状の浮きが、上端を水面上に出して静止している。この浮きの上端の水面からの高さhは何㎝か。
ただし、糸の質量及び体積並びにおもりの体積は無視できるものとする。
円柱状の物体浮力

(1)10cm
(2)12cm
(3)15cm
(4)18cm
(5)20cm

重り(50g)と浮(10g)の質量を合わせると60gになります。
60gの浮力を受ける所まで浮きが沈んでいると考えることが出来ますので、浮きの沈んでいる部分の体積は60㎤の体積がある事になります。(水1㎤=1gであるため)
浮きの断面積が4㎠とありますので、浮きの長さ1㎝の体積は4㎤になります。(断面積㎠×長さ㎝=体積㎤)
4㎠×X㎝=60㎤になりますので、分かりやすく書き換えると60㎤÷4㎠=15㎝になります。
答えは(3)


問3 気体の性質に関し、誤っているものは次のうちどれか。
(1)二酸化炭素は、人体の代謝作用や物質の燃焼によって発生する無色・無臭の気体で、人の呼吸の維持に微量必要なものである。
(2)窒素は、無色・無臭で、常温・常圧では科学的に安定した不活性の気体であるが、高圧下では麻酔作用がある。
(3)酸素は、無色・無臭の気体で、生命維持に必要不可欠なものであり、空気中の酸素濃度が高いほど人体に良い
(4)空気は、酸素、窒素、アルゴン、二酸化炭素などから構成される。
(5)一酸化炭素は、無色・無臭の気体で、呼吸によって体内に入ると、赤血球のヘモグロビンと結合し、酸素の組織への運搬を阻害するので有毒である。

空気中の酸素濃度が高すぎると、酸素中毒になる危険性が有り有毒です。
一酸化炭素は不完全燃焼などによって発生する場合があるため、臭いがあると考えがちですが無色・無臭の気体になります。
答えは(3)


問4 20℃、1Lの水に接している0.2MPa(ゲージ圧力)の空気がある。これを0.1MPa(絶対圧力)まで減圧し、水中の窒素が空気中に放出されるための十分な時間が経過したとき、窒素の放出量(0.1MPa(絶対圧力)時の体積)に最も近いものは次のうちどれか。
 ただし、空気中の含まれる窒素の割合は80%とし、0.1MPa(絶対圧力)の窒素100%の気体に接している20℃の水1Lには17㎤の窒素が溶解するものとする。
(1)14㎤
(2)17㎤
(3)22㎤
(4)27㎤
(5)34㎤

気体が液体に溶解する量は圧力に比例しますので、0.2 MPa(ゲージ圧力)を0.1MPa(絶対圧力)まで減圧するとありますので、これを「絶対圧」に統一する必要があります。
0.2 MPa(ゲージ圧力)に大気圧=0.1MPaを足すことで0.3MPa(絶対圧)になります。
0.3MPa(絶対圧)を0.1MPa(絶対圧力)まで減圧する事になります。
0.1MPa(絶対圧力)に溶解する窒素が17㎤とありますので、0.3MPaでは17㎤×3=51㎤になります。
0.3MPaで51㎤溶解し、0.1MPaで17㎤溶解しますので、放出量は51㎤-17㎤=34㎤になります。
窒素が100%の場合に34㎤放出される事になりますが、この問題では窒素の割合が80%ですので、この80%が窒素の放出量になります。34㎤×0.8(80%)=28.2㎤
答えは(4)


問5 水中における光や音に関し、正しいものは次のうちどれか。
(1)水中では、物が青のフィルターを通したときのように見えるが、これは青い色が水に最も吸収されやすいからである。
(2)濁った水中では、オレンジ色や黄色で蛍光性のものが視認しやすい。
(3)光は、水と空気の境界では下の図のように屈折する。
光の屈折イメージ

(4)澄んだ水中で顔マスクを通して近距離にある物を見た場合、物体の位置は実際より遠く見える。
(5)水中では、音は空気中に比べ約3倍の速度で伝わり、また、伝播距離が長いので両耳効果が高められる。

無色に見える太陽の光は、赤色から青色までが混ざっており、水中では赤色から順に吸収されやすくなります。そのため、水中では青い光が多く届き全体に青みがかって見えます。
水から空気に光が進むときには、光の屈折でより大きく曲がります。図では点線の右側に矢印がありますが、実際には左側に進みます。
水中では光の屈折により、物体は大きく近く見えます。
両耳効果とは、左右の耳に届く音の時間差により、音の発生源の方向が分かることを言います。水中では音が早く伝わるため、左右の耳に届く音の時間差が非常に小さくなり、音の発生源の方向が分からなくなります。
答えは(2)


問6 ヘリウムと酸素の混合ガス潜水に用いるヘリウムの特性に関し、誤っているものは次のうちどれか。
(1)ヘリウムは、窒素と同じく不活性の気体であり、窒素のような麻酔作用を起こすことが少ないが、窒素に比べて呼吸抵抗は大きい。
(2)ヘリウムは、酸素及び窒素と比べて、熱伝導率が大きい。
(3)ヘリウムは、無色・無臭で燃焼や爆発の危険性が無い。
(4)ヘリウムは、体内に溶け込む量が少なく、溶け込む速度が大きいため、早く飽和する。
(5)ヘリウムは、気体密度が小さく、いわゆるドナルドダック・ボイスとも呼ばれる現象を生じる。

ヘリウムとは非常に軽い気体であり、風船に使われている気体になります。また、吸うと声が変わるスプレー缶もヘリウムが使われています。
空気を使う潜水はコスト面で有利ですが、減圧症や窒素酔い(ガス昏睡)の原因になる窒素が問題になる場合があります。
そのため、窒素の代わりにヘリウムを使った潜水には、減圧症になりにくく、窒素酔いにもなりにくいなどのメリットがあります。その反面、熱伝導率は大きく体温を奪われやすい、声が不鮮明になるなどのデメリットもあります。
ヘリウムの特性として、非常に軽い気体であるため呼吸抵抗は小さくなります。また、無色・無臭で燃焼や爆発の危険性はありません。
答えは(1)


問7 潜水業務の危険性に関し、誤っているものは次のうちどれか。
(1)潜水作業においては、圧縮空気を呼吸することが減圧症や窒素酔いの原因となっている。
(2)浮力による事故には、吹き上げと潜水転落があり、いずれもいったん発生すると浮力と水圧の関係が悪い方向に作用する。
(3)潮流の早い海域での潜水作業は、減圧症が発生する危険性が高い。
(4)水中での溶接・溶断作業では、ガス爆発の危険はないが、関電する危険性がある。
(5)海中の生物による危険には、タコ、ウツボなどによるかみ傷、フジツボなどによる切り傷のほか、イモガイ類、ガンガゼなどによる刺し傷がある。

減圧症とは、体への水圧が少なくなる(浮上等)ことにより、体内に窒素の気泡が出来る病気の事を言います。
減圧症になる主な要因は、深度(水圧)と時間により主に影響を置けますが、他の要因も影響すると考えられています。その他の要因としては、以下のようなものが上げられます。激しい運動、高齢、脱水症状、肥満、外傷や手術の後、不摂生、入浴、潜水後の飛行機搭乗、冷水域での潜水、飲酒などが考えられます。潮流の早い海域では激しい運動になりますので、減圧症のリスクは高まると考えられます。
減圧症のリスクが高まる要因は、血液循環に影響するものと覚えましょう。
水中では気体の体積は水圧により変化します。当然ドライスーツ内などの空気の水圧の影響で体積が変わります。吹き上げが起こった場合には、水圧が少なくなり空気が膨張することにより浮力が大きくなり、さらに吹き上げが悪化します。潜水転落の場合はこの逆の状態になり、より転落速度が大きくなってしまいます。
答えは(4)


問8 潜水転落又は吹き上げに関し、誤っているものは次のうちどれか。
(1)潜水転落は、潜水服内部の圧力と水圧の平衡が崩れ、内部の圧力が水圧より低くなったときに起こる。
(2)ヘルメット式潜水における潜水転落の原因の一つに潜水作業者への過剰な送気がある。
(3)吹き上げは、潜水服内部の圧力と水圧の平衡が崩れ、内部の圧力が水圧より高くなったときに起こる。
(4)吹き上げは、ヘルメット式潜水のほか、ドライスーツを使用する潜水においても起こる可能性がある。
(5)吹き上げ時の対応を誤ると、潜水転落を起こすことがある。

潜水転落や吹き上げは浮力の調整を誤ると起こります。
ヘルメット式潜水やドライスーツでの潜水では、その内部にある空気自体も浮力があり、空気量が多くなると浮力が大きくなり吹き上げを起こします。その逆で、空気の量が少ないと浮力が減少し潜水転落を起こします。
ヘルメット式潜水のヘルメット内やドライスーツ内の空気は、常に追圧を受けており水深により体積が変わるため、潜水時には常に調節する必要があります。
ヘルメット式潜水で過剰な送気が行われた時は、ヘルメット内や潜水服内の空気が多くなりすぎ、吹き上げの危険性が高くなります。
答えは(2)


問9 水中拘束又は溺れに関し、正しいものは次のうちどれか。
(1)水中拘束によって水中滞在時間が延長した場合であっても、当初の減圧時間をきちんと守って浮上する。
(2)送気ホースを使用しないスクーバ式潜水では、ロープなどに絡まる水中拘束のおそれはない。
(3)送気式潜水では、水中拘束を予防するため、障害物を通過するときには、周囲を回ったり、下をくぐり抜けたりせずに、その上を超えていくようにする。
(4)水が気管に入っただけでは呼吸が止まることはないが、気管支や肺に入ってしまうと窒息状態になって溺れることがある。
(5)ヘルメット式潜水では、溺れを予防するため、救命胴衣又はBCを必ず使用する。

水中拘束などで潜水時間を延長した場合は、実際の潜水時間と深度で減圧時間を再計算する必要があります。
スクーバ式潜水であっても、器材や体が水中で拘束される可能性が有ります。
気管に水が入っただけであっても、反射的に呼吸が止まる場合があります。
救命胴衣やBCを使用する必要がある潜水方法は、スクーバ式潜水になります。
答えは(3)


問10 特殊な環境下における潜水に関し、誤っているものは次のうちどれか。
(1)暗渠内潜水は、非常に危険であるので、潜水作業者には豊富な潜水経験、高度な潜水技術及び精神的な強さが必要とされる。
(2)冷水中では、ウエットスーツよりドライスーツの方が耐熱の損失が少ない。
(3)河川での潜水では、流れの早さに特に注意する必要があるので、命綱を使用したり、装着するウエイト重量を増やしたりする。
(4)寒冷地での潜水では、潜水呼吸器のデマンドバルブ部分が凍結することがある。
(5)山岳部のダムなど高所域での潜水では、海面より環境圧が低いため、通常よりも短い減圧時間で減圧することが出来る。

減圧症は水中での水圧と陸上での大気圧の差が大きいと起こりやすくなります。
そのため、高所域での潜水では陸上の気圧が低くなりますので、減圧症になりやすくなります。
減圧時間は深度下の高い水圧から直接陸上まで浮上するのではなく、9、6、3mで停止することにより、体内の窒素が排出される時間を得るものです。そのため、高所域での潜水では、通常より長い減圧時間が必要になります。
答えは(5)

送気、潜降及び浮上

問11 ヘルメット式潜水の送気系統を示した下図において、AからCの設備の名称の組み合わせとして、正しいものは(1)から(5)のうちどれか。
ヘルメット式潜水の送気図

答えは(5)


問12 毎分20Lの呼吸を行う潜水作業者が、水深20mにおいて、内容積14L、空気圧力19MPa(ゲージ圧力)の空気ボンベを使用してスクーバ式潜水により潜水業務を行う場合の潜水可能時間に最も近いものは次のうちどれか。
 ただし、空気ボンベの残圧が5MPa(ゲージ圧力)になったら浮上するものとする。
(1)16分
(2)32分
(3)44分
(4)48分
(5)98分

使用できる空気の量を陸上での体積に換算して計算する必要があります。
19Mpa入っているタンクを使用し5MPaで浮上を開始するため、実際に使用できる空気は19MPa-5MPa=14MPaになります。14MPaでは分かりづらいため、気圧に換算すると14MPa≒140barになります。
1bar気圧が増すと気体の体積は1/2になります。つまり140barのタンクには、1bar(陸上)時には140倍分の空気が入っている事になります。
14Lのタンクには140倍の空気が使用できる事になり、1気圧下で14L×140倍=1960Lの空気が使用可能です。
毎分20Lの呼吸を行う潜水作業者ですが、深度下では空気が圧縮されるためより多くの空気が必要になります。先ほどと同じように、気体の体積は1気圧増すごとに1/2になります。また、水深が10m増すと1気圧増すため、水深20mでは、3気圧になり空気の体積は1/3になります。
陸上で毎分20L呼吸する潜水者は水深20mでは陸上の3倍の空気を消費する事になります。20L×3=60L
今回使えるタンクの空気量は1680Lであり、毎分60L消費されるため、1960L÷60L=32.67分になります。
答えは(2)


問13 送気業務に必要な設備に関し、誤っているものは次のうちどれか。
(1)流量計は、空気清浄装置と送気ホースとの間に取り付けて、潜水作業者に適量の空気が送気されていることを確認する計器である。
(2)流量計には、特定の送気圧力による流量が目盛られており、その圧力以外で送気するには換算が必要である。
(3)送気ホースは、始業前に、ホースの最先端を閉じ、最大使用圧力以上の圧力をかけて、耐圧性と空気漏れの有無を点検、確認する。
(4)潜水前には、予備空気槽の圧力がその日の最高潜水深度の圧力の1.5倍以上となっていることを確認する。
(5)フェルトを使用した空気清浄装置は、潜水作業者に送る圧縮空気に含まれる水分と油分のほか、二酸化炭素と一酸化炭素を除去する。

フェルトを使用した空気清浄装置は、水分と油分を除去することが目的であり、二酸化炭素や一酸化炭素は除去できません。
答えは(5)


問14 送気式潜水における潜降の方法などに関し、誤っているものは次のうちどれか。
(1)潜降を始めるときは、潜水はしごを使用して、まず、頭部まで水中に沈んでから潜水器の状態を確認する。
(2)熟練者が潜降するときは、潜降索を用いず排気弁の調整のみで潜降してよいが、潜降速度は毎分10m程度で行うようにする。
(3)潜水作業者は、潜降中に耳の痛みを感じたときは、潜降索に捕まって停止し、あごを左右に動かす、マスクの鼻をつまむなどにより耳抜きを行う。
(4)潜水作業者と連絡員の間で信号索により連絡を行うとき、発信者からの信号を受けた受信者は、必ず発信者に対して同じ信号を送り返す。
(5)潮流がある場合には、潮流によって潜降索から引き離されないように、潮流の方向に背を向けるようにする。

熟練者が潜降するときであっても、潜降索を必ず使用する必要があります。
答えは(2)


問15 スクーバ式潜水における浮上の方法に関し、誤っているものは次のうちどれか。
(1)BCを装着したスクーバ式潜水で浮上する場合、インフレーターの排気ボタンが押せる状態で顔を上に向け、体の回転を抑えながら真上に浮上する。
(2)浮上速度の目安として、自分が排気した気泡を見ながら、その気泡を追い越さないような速度で浮上する。
(3)無停止減圧の範囲内の潜水の場合でも、水深3m前後で、5分間程度、安全のため停止を行うようにする。
(4)浮上開始の予定時間になったとき又は残圧計の針が警戒領域に入ったときは、浮上を開始する。
(5)リザーブバルブ付きボンベ使用時に、いったん空気が止まったときは、リザーブバルブを引いて吸気を再開して浮上を開始する。

浮上をするときには、頭上に岩や船などの障害物が無いかを確認する必要があり、体を回転させながら360度確認することが望ましい。
答えは(1)


問16 潜水作業における酸素分圧、肺酸素毒性量単位(UPTD)及び累積肺酸素毒性単位(CPTD)に関し、誤っているものは(1)~(5)のうちどれか。
 なお、UPTDは、所定の加減圧区間ごとに次の式により算出される酸素毒性の量である。
酸素毒性公式

(1)一般に、50kPaを超える酸素分圧にばく露されると、肺酸素中毒に冒される。
(2)1UPTDは、100kPa(約1気圧)の酸素分圧に1分間ばく露されたときの毒性単位である。
(3)1日あたりの酸素の許容最大被ばく量は、600UPTDである。
(4)1週間当たりの酸素の許容最大被ばく量は、2500CPTDである。
(5)酸素分圧は、原則として、180kPa以上となるようにする。

酸素分圧の上限は160kPaになりますので、180kPa以上は誤りになります。
答えは(5)


問17 ヘルメット式潜水器などに関し、誤っているものは次のうちどれか。
(1)ヘルメット式潜水器は、ヘルメット本体とシコロで構成され、使用時には着用した潜水服の襟ゴム部分にシコロを取り付けて、押え金と蝶ねじで固定する。
(2)ドレーンコックは、吹き上げの恐れがある場合など緊急の排気を行うときに使用する。
(3)腰バルブは、潜水作業者自身が送気ホースからヘルメットに入る空気量の調節を行うときに使用する。
(4)潜水服内の空気が下半身に入り込まないようにするため、腰部をベルトで締め付ける。
(5)ヘルメットの送気ホース取付口には、逆止弁が組み込まれていて、この弁で送気された圧縮空気の逆流を防ぐ。

ドレーンコックは唾などを吐き出すときに使用し、排気のためには使用しません。
答えは(2)


問18 スクーバ式潜水に用いられるボンベ、圧力調整器(レギュレーター)などに関し、誤っているものは次のうちどれか。
(1)スクーバ式潜水で用いるボンベは、一般に、内容積4~18Lで、圧力150~200MPa(ゲージ圧力)の高圧空気が充填されている。
(2)ボンベには、水が浸入することを防ぐため、使用後も1MPa(ゲージ圧力)程度の空気を残しておく。
(3)ボンベへの圧力調整器の取付けは、ファーストステージ(第1段減圧部)のヨークをボンベのバルブ上部にはめ込んで、ヨークスクリューで固定する。
(4)残圧計の内部には高圧がかかっているので、表示部の針は顔を近づけないで斜めに見るようにする。
(5)ボンベには、クロムモリブデン鋼などの鋼合金で製造されたスチールボンベと、アルミ合金で製造されたアルミボンベがある。

ボンベに充填される圧力は通常19.6MPaになります。
答えは(1)


問19 全面マスク式潜水器に関し、誤っているものは次のうちどれか。
(1)全面マスク式潜水器では、ヘルメット式潜水器に比べて多くの送気量が必要になります。
(2)混合ガス潜水に使われる全面マスク式潜水器には、バンドマスクタイプやヘルメットタイプがある。
(3)全面マスク式潜水器のマスク内には、口と鼻を覆う口鼻マスクが取り付けられており、潜水作業者はこの口鼻マスクを介して吸気を受ける。
(4)全面マスク式潜水器では、水中電話機のマイクロホンは口鼻マスク部に取り付けられ、イヤホンは耳の後ろ付近にストラップを利用して固定される。
(5)全面マスク式潜水器は送気式潜水器であるが、小型のボンベを携行して潜水することがある。

全面マスク式潜水器は、呼吸したときだけ吸気される応需要式潜水器であるため、ヘルメット式潜水より送気量は少なくなります。
答えは(1)


問20 潜水業務に使用する器具に関し、正しものは次のうちどれか。
(1)BCは、これに備えられた液化炭酸ガスボンベから入れるガスにより、10~20kgの浮力が得られる。
(2)救命胴衣は、引き金を引くと第1減圧器から高圧空気が出て、膨張するようになっている。
(3)スクーバ式潜水で使用するウエットスーツには、レギュレーターから空気を入れる吸気弁とスーツ内の余剰空気を排出する排気弁が付いている。
(4)水中時計には、現在時刻や潜水経過時間を表示するだけでなく、潜水深度の時間的経過の記録が可能なものがある。
(5)ヘルメット式潜水の場合、ヘルメット及び潜水服に重量があるので、潜水靴は、できるだけ軽量のものを使用する。

BCには呼吸に使用するタンクからの空気が使用され、液化炭酸ガスのボンベは使われません。
救命胴衣への吸気は第1減圧部からのホースを接続しますが、第1減圧部で減圧された中圧が使用されます。
ウエットスーツではスーツ内が水で満たされており、空気を入れることはありません。(3)の答えのようにスーツ内に空気を入れて使用するのはドライスーツになります。
ヘルメット式潜水の場合には、ヘルメットや潜水服内に多くの空気が入ることになり、浮力が大きくなります。バランスを取るためにも重り付きの潜水靴を使用します。
答えは(4)

高気圧障害

問1 肺換気機能に関する次の文中の    内に入れるAからCの語句の組み合わせとして、正しいものは(1)~(5)のうちどれか。  「肺呼吸は、肺胞内の A が肺胞を取り巻く毛細血管内へ入り込み、一方、 B がこの毛細血管内から肺胞内へ出ていくガス交換であり、肺でもガス交換に関与しない気道やマスクの部分を C という。」
肺換気機能の回答例


人体の呼吸は口や鼻から取り入れた空気が気道を通り肺に運ばれて行われます。肺は一つの大きな袋になっている構造ではなく、細い細気管支に枝分かれしており、その先にある肺胞と呼ばれる部分でのみガス交換が行われます。肺胞までの空気の通り道ではガス交換が行われず、この部分を死腔と呼びます。
答えは(3)


問2 人体の神経系に関し、誤っているものは次のうちどれか。
(1)神経系は、身体を環境に順応させたり動かしたりするために、身体の各部の動きや連携の統制をつかさどる。
(2)神経系は、中枢神経系と末梢神経系とに大別される。
(3)中枢神経系は、脳及び脊髄から成っている。
(4)末梢神経系は、体制神経及び自立神経から成っている。
(5)自律神経は、感覚神経及び運動神経から成っている。

自律神経は、末梢神経系の一つです。生体の意志と無関係に、内臓・血管・腺などの機能を自動的に調節する神経系の事を言います。交感神経と副交感神経から成っています。
答えは(5)


問3 下の図は、人体の血液循環の経路の一部を模式的に表したものであるが、図中の血管A~Dのうち、酸素を多く含んだ血液が流れる血管の組み合わせとして、正しいものは(1)~(5)のうちどれか。
血液循環の経路図

(1)A、B
(2)A、C
(3)A、D
(4)B、C
(5)C、D

血液の流れは右心室から肺に運ばれ、肺でガス交換(酸素を多く含み)左心房に戻ります。左心室から出た血液は、体の組織に送られ生命活動に使われ酸素が二酸化炭素に変わります。
つまり、肺から体の各組織までの間の血液には酸素が多くなります。
答えは(5)


問4 人体に及ぼす水温の作用及び体温に関し、誤っているものは次のうちどれか。
(1)水の熱伝導率が空気の約25倍であるので、水中では、体温が奪われやすい。
(2)一般に、水温が20℃以下の水中では、保温のためのウエットスーツやドライスーツの着用が必要となる。
(3)体温は、代謝によって生じる産熱と、人体と外部環境の温度差に基づく放熱のバランスによって保たれる。
(4)一般に、体温が25℃以下の状態を低体温症という。
(5)水中で体温が低下すると、震え、意識の混濁や消失などを起こし、死に至ることもある。

人体の体は体温の低下には弱く、体温が35℃以下になることを低体温症といいます。
ダイビングライセンスなどの講習では、水中では体温が陸上の20倍の速さで奪われるとなりますが、潜水士の試験では25倍になります。
答えは(4)


問5 潜水によって生じる圧外傷に関し、誤っているものは次のうちどれか。
(1)圧外傷は、水圧が身体に不均等に作用することにより生じる。
(2)圧外傷は、潜降又は浮上のいずれのときでも生じ、潜降時のものをブック、浮上時のものをスクィーズと呼ぶ。
(3)潜降時の圧外傷は、中耳腔、副鼻腔、面マスクの内部、潜水服と皮膚の間などで生じる。
(4)浮上時の圧外傷は、浮上による減圧のために体腔内の気体が膨張しようとすることにより生じる。
(5)虫歯の処置後に再び虫歯になって内部に密閉された空洞が出来た場合、その部分で圧外傷が生じることがある。

潜降時に生じる圧外傷をスクィーズ、浮上時に乗じるものをブロックといいます。
答えは(2)


問6 潜水による耳の障害に関し、誤っているものは次のうちどれか。
(1)中耳腔は、耳管によって咽頭と通じているが、この管は通常は閉じている。
(2)耳の障害を防ぐため、耳抜きによって耳管を開き、鼓膜内外の圧調整を行う。
(3)耳の障害の症状として、鼓膜の痛みや閉塞感のほか、難聴を起こすこともあり、水中で鼓膜が破裂するとめまいを生じることがある。
(4)圧力の不均衝による内耳の損傷を防ぐには、耳抜き動作は強く行うほど効果的である。
(5)風邪をひいたときは、炎症のため咽喉や鼻の粘膜が腫れ、耳抜きがしにくくなる。

耳抜き動作を強く行うと、耳に障害が残る可能性が有ります。
答えは(4)


問7 潜水業務における二酸化炭素中毒又は酸素中毒に関し、誤っているものは次のうちどれか。
(1)二酸化炭素中毒の症状には、頭痛、めまい、体のほてり、呼吸困難などがある。
(2)スクーバ式潜水では、二酸化炭素中毒は生じないが、ヘルメット式潜水では、ヘルメット内に吐き出した呼気により二酸化炭素濃度が高くなって中毒を起こすことがある。
(3)ヘルメット式潜水においては、二酸化炭素中毒を予防するため、十分な送気を行う。
(4)二酸化炭素中毒にかかると、酸素中毒、減圧症などにかかりやすくなる。
(5)脳酸素中毒の症状には、吐き気、めまい、視野狭窄、痙攣発作などがある。

スクーバ式潜水であっても、意識的に呼吸を遅くした場合などに体内の二酸化炭素濃度が高くなり、二酸化炭素中毒を起こす場合があります。
答えは(2)


問8 減圧症に関し、誤っているものは次のうちどれか。
(1)減圧症は、通常、浮上後24時間以内に発症するが、長時間の潜水や飽和潜水では24時間以上経過した後でも発症することがある。
(2)減圧症は、関節の痛みなどを呈する比較的軽症な減圧症と、脳・脊髄や肺が冒される重症な減圧症とに大別されるが、この重症な減圧症を特にベンズという。
(3)チョークスは、血液中に発生した気泡が肺毛細血管を塞栓する重篤な肺減圧症である。
(4)規定の浮上速度や浮上停止時間を順守しても減圧症にかかることがある。
(5)減圧症には、潜水後に航空機に搭乗したり、高所への移動などによって低圧にばく露されたときに発症することがある。

ベンズとは減圧症を表す言葉として用いられているもので、軽症や重症など症状の重さを表すものではありません。
答えは(2)


問9 医師が必要と認める期間、潜水業務への就業が禁止される疾病に該当しないものは、次のうちどれか。
(1)貧血症
(2)胃炎
(3)メニエル病
(4)バセドー病
(5)関節炎

医師が必要と認める期間、業務が禁止される項目は次の7つです。
1、減圧症その他高気圧による障害又はその後遺症
2、肺結核その他呼吸器の結核又は急性上気道感染、じん肺、肺気腫(しゅ)その他呼吸器系の疾病
3、貧血症、心臓弁膜症、冠状動脈硬化症、高血圧症その他血液又は循環器系の疾病
4、精神神経症、アルコール中毒、神経痛その他精神神経系の疾病
5、メニエル氏病又は中耳炎その他耳管狭さくを伴う耳の疾病
6、関節炎、リウマチスその他運動器の疾病
7、ぜんそく、肥満症、バセドー氏病その他アレルギー性、内分泌系、物質代謝又は栄養の疾病
胃炎は業務が禁止される項目には含まれません。
答えは(2)


問10一次救命処置に関し、誤っているものは次のうちどれか。
(1)気道確保は、頭部後屈あご先拳上方により行う。
(2)心肺蘇生は、人工呼吸2回に胸骨圧迫30回を繰り返して行う。
(3)気道が確保されていない状態で人工呼吸を行うと吹き込んだ息が胃に流入し、胃が膨張して内容物が口の方に逆流して気道閉塞を招くことがある。
(4)胸骨圧迫は、胸が約5cm沈む強さで胸骨の下半分を圧迫し、1分間に少なくとも60回のテンポで行う。
(5)AED(自動体外式除細動器)を用いた場合、電気ショックを行った後や電気ショック不要の音声メッセージが出たときは、胸骨圧迫を再開し心肺蘇生を続ける。

胸骨圧迫は1分間に100~120回のテンポで行う必要があります。
答えは(4)

関係法令

問11 問11 空気圧縮機によって送気を行い、潜水作業者に圧力調整器を使用させて潜水業務を行わせる場合、潜水作業者ごとに備える予備空気槽の最小量の内容積V(L)を計算する式は、法令上、次のうちどれか。
 ただし、Dは最高の潜水深度(m)、Pは予備空気槽内の空気のゲージ圧力(MPa)を示す。
空気圧縮機の送気公式


公式の40と60の違いは、圧力調整器を使用するかしないかの違いになります。圧力調整器を使用する場合には、少ない送気量で済むため40になり、定量送気式の潜水器の場合には、より多い送気が必要になりますので60になります。
PとDの位置で迷った場合には、潜水深度が深くなれば送気された空気は水圧で圧縮されるため、より多くの送気量が必要になることはわかると思います。そのため、Dは分数の上に来る事になります。
答えは(1)


問12 潜水業務に伴う業務に係る特別の教育に関し、法令上、誤っているものは次のうちどれか。
(1)潜水作業者への送気の調節を行うためのバルブ又はコックを操作する業務に就かせるときは、特別の教育を行わなければならない。
(2)再圧室を操作する業務に就かせるときは、特別の教育を行わなければならない。
(3)水深10m未満の場所における潜水業務に就かせるときは、特別の教育を行わなければならない。
(4)特別の教育を行ったときは、その記録を3年間保存しなければならない。
(5)特別の教育の科目の全部又は一部について十分な知識及び技能を有していると認められる労働者については、その科目について教育を省略することができる。

特別の教育が必要な業務は、「潜水作業者への送気の調節を行うためのバルブ又はコックを操作する業務」と「再圧室を操作する業務」の2つになります。水深10m未満の潜水業務であっても潜水士の資格が必要になり、特別の教育で潜水業務を行うことは出来ません。
答えは(3)


問13 潜水作業者に携行させてボンベ(非常用のものを除く。)から吸気を受けて行う潜水業務に関し、法令上、誤っているものは次のうちどれか。
(1)潜降直前に、潜水作業者に対し、当該潜水業務に使用するボンベの現に有する給気能力を知らせなければならない。
(2)潜水作業者に異常がないかどうかを監視するための者を置かなければならない。
(3)圧力1MPa(ゲージ圧力)以上の気体を充填したボンベからの吸気を受けさせるときは、二段以上の減圧方式による圧力調整器を潜水作業者に使用させなければならない。
(4)潜水深度が10m未満の潜水業務でも、さがり綱を潜水作業者に使用させなければならない。
(5)ささがり綱は、5mごとに水深を表示する木札又は布等を取り付けておかなければならない。

潜水士の減圧停止は3、6、9mの深度で行うため、これに合わせた水深に目印を付けると覚えましょう。
答えは(5)


問14 空気圧縮機により送気して行う潜水業務においては、法令により、特定の設備・器具について、一定期間ごとに1回以上点検しなければならないと定められているが、次の設備・器具とこの期間との組み合わせのうち、法令上、誤っているものはどれか。
(1)空気圧縮機・・・1週
(2)送気する空気を清浄にするための装置・・・1か月
(3)水深計・・・3か月
(4)水中時計・・・3か月
(5)送気量を計るための流量計・・・6か月

水深系の点検は1か月に一回以上と定められています。
答えは(3)


問15 送気式潜水による潜水業務における連絡員に関し、法令上、誤っているものは次のうちどれか。
(1)事業者は、連絡員を潜水作業者2人以下ごとに1人配置する。
(2)連絡員は、潜水作業者への送気の調整を行うためのバルブ又はコックを操作する。
(3)連絡員は、潜水作業者と連絡して、その者の潜降及び浮上を適正に行わせる。
(4)連絡員は、送気設備の故障その他の事故により、潜水作業者に危険又は健康障害の生ずるおそれがあるときは、速やかに潜水作業者に連絡する。
(5)連絡員は、ヘルメット式潜水器を用いて行う潜水業務にあたっては、潜降直前に潜水作業者のヘルメットがかぶと台に結合されているかどうかを確認する。

潜水作業者への送気の調整を行うためのバルブ又はコックを操作するのは、特別の教育を受けた送気員が行います。
答えは(2)


問16 潜水業務とこれに対応して潜水作業者に携行、着用させなければならない物との組み合わせとして、法令上、正しいものは次のうちどれか。
(1)空気圧縮機により送気して行う潜水業務(通話装置がない場合)・・・信号索、水中時計、コンパス、鋭利な刃物
(2)空気圧縮機により送気して行う潜水業務(通信装置がある場合)・・・水中時計、水深系、鋭利な刃物
(3)ボンベ(潜水作業者に携行させたボンベを除く。)からの吸気を受けて行う潜水作業(通話装置がない場合)・・・救命胴衣又は浮力調整具、信号索、水中時計、水深系
(4)ボンベ(潜水作業者に携行させたボンベを除く。)からの吸気を受けて行う潜水作業(通話装置がある場合)・・・信号索、水中時計、コンパス
(5)潜水作業者に携行させたボンベからの吸気を受けて行う潜水業務・・・救命胴衣又は浮力調整具、水中時計、水深系、鋭利な刃物

潜水業務の携行品は以下の通り定められています。
送気式潜水の場合・・・信号索、水中時計、水深計、鋭利な刃物(ただし潜水者と連絡者が通話可能な場合は信号索、水中時計、水深計は携行しなくてもよい)
自給気式潜水の場合・・・水中時計、水深計、鋭利な刃物、救命胴衣又は浮力調整具
答えは(5)


問17潜水業務に常時従事する労働者に対して行う高気圧業務健康診断に関し、法令上、誤っているものは次のうちどれか。
(1)健康診断は、雇入れの際、潜水業務への配置替えの際及び潜水業務についた後6か月以内ごとに1回、定期に、行わなければならない。
(2)健康診断の対象者は、水深10m以上の場所で行う潜水業務に常時従事する労働者であり、水深10m未満の場所で行うものは対象ではない。
(3)健康診断の結果、異常の所見があると診断された労働者については、原則として、健康診断が行われた日から3か月以内に医師からの意見聴取を行わなければならない。
(4)健康診断の結果に基づき、高気圧業務健康診断個人票を作成し、これを5年間保存しなければならない。
(5)定期に行った健康診断の結果は、所轄労働基準監督署長に報告しなければならない。

高気圧作業安全衛生規則には以下のように定められています。
事業者は、高圧室内業務又は潜水業務(以下「高気圧業務」という。)に常時従事する労働者に対し、その雇入れの際、当該業務への配置替えの際及び当該業務についた後六月以内ごとに一回、定期に、次の項目について、医師による健康診断を行なわなければならない。
1、既往歴及び高気圧業務歴の調査
2、関節、腰若しくは下肢(し)の痛み、耳鳴り等の自覚症状又は他覚症状の有無の検査
3、四肢(し)の運動機能の検査
4、鼓膜及び聴力の検査
5、血圧の測定並びに尿中の糖及び蛋(たん)白の有無の検査
6、肺活量の測定
潜水業務に常時従事する労働者に対しては、水深に関係なく全ての労働者が健康診断を受ける必要があります。
答えは(2)


問18 再圧室に関し、法令上、誤っているものは次のうちどれか。
(1)水深10m以上の場所における潜水業務を行うときは、再圧室を設置し、又は利用できるような処置を講じなければならない。
(2)再圧室を使用するときは、出入りに必要な場所を除き、主室と副室との間の扉を閉じ、かつ、それぞれの内部の圧力を等しく保たなければならない。
(3)再圧室を使用したときには、1週を超えない期間ごとに、使用した日時並びに加圧及び減圧の状況を記録しなければならない。
(4)再圧室については、設置時及びその後1か月をこえない期間ごとに一定の事項について点検しなければならない。
(5)再圧室の内部に、危険物その他発火若しくは爆発のおそれのある物又は高温となって可燃物の点火源となるおそれのある物を持ち込むことを禁止しなければならない。

事業者は、再圧室を使用したときは、その都度、加圧及び減圧の状況を記録した書類を作成し、これを5年間保存しなければならない。と定められています。1週間を超えない期間ではなく、その都度記録する必要があります。
答えは(3)


問19 潜水士免許に関し、法令上、誤っているものは次のうちどれか。
(1)満18歳に満たない者は、免許を受けることができない。
(2)潜水業務に現に就いている者が、免許証を減失したときは、所轄労働基準監督署長から免許証の再交付を受けなければならない。
(3)免許証を他人に譲渡し、又は貸与したときは、免許を取り消されることがある。
(4)重大な過失により、潜水業務について重大な事故を発生させたときは、免許を取り消されることがある。
(5)潜水業務に就こうとする者が、氏名を変更したときは、免許証の書替えを受けなければならない。

免許証を現存したときは、免許の交付を受けた都道府県労働局長又はその者の住所を管轄する都道府県労働局長から免許証の再交付を受ける必要があります。免許証の再交付は労働基準監督署長ではありません。
答えは(2)


問20 次の設備・器具のうち、法令上、厚生労働大臣が定める規格を具備しなければ、譲渡し、貸与し、又は設置してはならないものはどれか。
(1)潜水業務に用いる空気清浄装置
(2)潜水業務に用いる流量計
(3)潜水業務に用いる送気管
(4)潜水器
(5)潜水服

厚生労働大臣が定める規格を具備しなければ、譲渡し、貸与し、又は設置してはならないものは、再圧室、潜水器が含まれています。
答えは(4)