問1 圧力の単位に関する次の文中の 内に入れるA及びBの数値の組み合わせとして、正しいものは(1)から(5)のうちどれか。
「圧力計が50barを指している。この指示値をSI単位に換算すると A Mpaとなり、また、この値を気圧の単位に換算すると概ね B atmとなる。」
A B
(1)0.5 0.5
(2)0.5 5
(3)5 5
(4)5 50
(5)50 50
単位の換算になります。
10bar=1Mpa=10atmを覚えましょう。
答えは(4)
問2 体積500㎤で質量が350gの木片が下図のように水面に浮いている。この木片の水面下にある部分の体積は何㎤か。
(1)300㎤
(2)325㎤
(3)350㎤
(4)375㎤
(5)400㎤
押しのけられた水の量だけ浮力が発生する事になります。
質量が350gと言うことは、浮いているため浮力も350g発生しています。
350gの水の量は350㎤になります。
答えは(3)
問3 気体の性質に関し、次のうち誤っているものはどれか。
(1)二酸化炭素は、人体の代謝作用や物質の燃焼によって発生する無色、無臭の気体で、人の呼吸の維持に微量必要な物である。
(2)窒素は、無色、無臭で常温では科学的に安定した不活性の気体であるが、高圧下では麻酔作用がある。
(3)酸素は、無色、無臭の気体で、生命維持に必要不可欠なものであり、人体には呼吸ガス中の酸素濃度が高ければ高いほどよい。
(4)ヘリウムは、無色、無臭で科学的に非常に安定した、極めて軽い気体である。
(5)一酸化炭素は、無色、無臭の有毒な気体で、物質の不完全燃焼などによって発生する。
酸素濃度が高いと酸素中毒の危険性が有ります。その為高いほどよい訳ではない。
答えは(3)
問4 気体の液体への溶解に関し、次のうち誤っているものはどれか。
ただし、温度は一定であり、その気体のその液体に対する溶解度は小さく、また、その液体と反応する気体ではないものとする。
(1)気体が液体に接しているとき、気体はヘンリーの法則に従って液体に溶解する。
(2)気体がその圧力下で液体に溶解して溶解度に達した状態、すなわち限度いっぱいまで溶解した状態を飽和と言う。
(3)水深20mの圧力下において一定量の水に溶解する気体の質量は、水深10mの圧力下において溶解する物質の2倍となる。
(4)潜降するとき、呼吸する空気中の窒素分圧の上昇に伴って体内に溶解する窒素量も増加する。
(5)浮上するとき、呼吸する空気中の窒素分圧の上昇に伴って、体内に溶解していた窒素が体内で気泡化することがある。
溶解する気体の量は、絶対圧に比例します。
20mは3気圧、10mは2気圧なので1.5倍が正解。
答えは(3)
問5 水中における光や音にかんし、次のうち正しいものはどれか。
(1)水中では、物が青色のフィルターを通したときのように見えるが、これは青い光が水に最も吸収されやすいからである。
(2)水中では、音に対する両耳効果が減少し、音源の方向探知が困難になる。
(3)光は、水と空気の境界では、下図のように屈折し、顔マスクを通して水中の物体を見た場合、実際よりも大きく見える。
(4)澄んだ水中で顔マスクを通して近距離にある物を見た場合、物体の位置は実際より遠くに見える。
(5)水は、空気と比べ密度が大きいので、水中では音は長い距離を伝播することができない。
赤が最も吸収されやすく、青が吸収されにくい。
図の光の屈折は逆に曲がっています。
水中の物体は、実際より大きく近く見える。
「水は密度が大きい」は正解ですが、空気中より長い距離を伝播する事が出来る。
答えは、(2)
問6 潜水の種類、方式に関し、次のうち誤っているものはどれか。
(1)ヘルメット式潜水器は、金属製のヘルメットとゴム製の潜水服により構成され、潜水器の構造が簡単であるが、その操作には熟練を要する。
(2)フーカー式潜水は、レギュレターを介して送気する定量送気式の潜水である。
(3)送気式潜水は、一般に船上のコンプレッサーを介して送気し、比較的長時間の水中作業が可能である。
(4)自給式潜水で一般的に使用されている潜水器は、開放回路型スクーバ式潜水器である。
(5)全面マスク式潜水は、応需送気式の潜水で、顔面全体を覆うマスクにデマンド式レギュレターが取り付けられた潜水器を使用し水中電話の使用が可能となっている。
定量送気式は常に空気が出続ける装置のことです。レギュレターは吸った時だけ空気が出るため、定量送気式では無い。
答えは(2)
問7 潜水業務の危険性に関し、次のうち誤っているのもはどれか。
(1)コンクリートブロック、漁礁等を取り扱う水中作業においては、潜水作業者が動揺するブロック等に挟まれたり、送気ホースがブロック等の下敷きになったり、送気が途絶することがある。
(2)水中での溶接・溶断作業では、ガス爆発の危険は無いが、感電する危険がある。
(3)漁獲物を身に付けたままの状態でいると、サメの攻撃を受ける危険がある。
(4)海中の生物による危険には、みずたこ、うつぼ等によるかみ傷、ふじつぼ等による切り傷のほか、いもがい類、がんがぜ等による刺し傷がある。
(5)潜水作業中、海上衝突を予防するための、潜水作業船に下図に示す国際信号書A旗板を掲示する。
水中でも「ガス爆発」と「感電」の恐れが有ります。
答えは(2)
問8 潜水転落又は吹き上げに関し、次のうち誤っているものはどれか。
(1)潜水転落は、潜水服内部の圧力と水圧の平衡が崩れ、内部の圧力が水圧より低くなったときに起こる。
(2)ヘルメット式潜水において、潜水服のベルトの締め付けが不足すると浮力が減少し、潜水墜落の原因となる。
(3)吹き上げは、潜水服内部の圧力と水圧の平衡が崩れ、内部の圧力が水圧より高くなったときに起こる。
(4)吹き上げは、ヘルメット式潜水のほか、ドライスーツを使用する潜水においても起こる可能性がある。
(5)吹き上げ時の対応を誤ると潜水墜落を起こすことがある。
ヘルメット式潜水での潜水転落の原因は、送気量の不足と排気弁の調整の失敗が主な原因です。
答えは(2)
問9 水中拘束又は溺れに関し、次のうち正しいものはどれか。
(1)水中拘束によって水中滞在時間が延長した場合であっても、当初の減圧時間をきちんと守って浮上する。
(2)送気ホースを使用しないスクーバ式潜水では、ロープなどに絡まる水中拘束のおそれはない。
(3)送気式潜水では、溺れを予防するため、潜水作業船にクラッチ固定装置やスクリュー覆いを取り付ける。
(4)水が気管に入っただけでは呼吸が止まることはないが、気管支や肺に入ってしまうと窒息状態になって溺れることがある。
(5)ヘルメット式潜水では、溺れを予防するための、救命胴衣又はBCを必ず着用する。
潜水時間が延びたら減圧時間も増えるため、再計算が必要。
スクーバ式潜水でも、水中拘束はその他の物が原因で起こることがある。
水が鼻に入っただけでも反射的に呼吸が止まってしまうことがある。
溺れ防止のために救命胴衣又やBCを着用するのはスクーバ式潜水。
答えは(3)
問10 特殊な環境下における潜水に関し、次のうち誤っているものはどれか。
(1)暗渠潜水は、機動性に優れているスクーバ式潜水により行われる事が多いが、非常に危険であるので、緊急時の呼吸ガス設備や救援にあたる潜水者の配置等、考え得る最高の安全管理体制で臨む必要がある。
(2)冷水中では、ウエットスーツよりドライスーツの方が体熱の損傷が少ない。
(3)河口付近の水域は、一般に視界が悪いが、降雨後は潜水に適している。
(4)冷水域での全面マスク式潜水では、呼吸器のデマンドバルブ部分が凍結することがあるので、凍結防止対策が施された潜水器を使用する。
(5)山岳部のダムなどの高所域での潜水では、通常の海洋での潜水よりも長い減圧浮上時間が必要となる。
河口付近の降雨後は、濁りがひどくなり適していない。
答えは(3)